阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21=近大)がバットを折りながら衝撃的なファウルを放った。楽天との練習試合(宜野座)に「3番三塁」で出場。初回に芯を外されたバットが破砕。それでもパワーで右翼ファウルゾーンの柵の向こう側へ運び、01年のダイエー松中、18年のソフトバンク柳田らの伝説的な「バット折れ弾」を彷彿(ほうふつ)させた。

<折れたバットで本塁打>

◆87年3月3日オグリビー(近鉄) 藤井寺球場でのフリー打撃で、グリップ部分にひびが入ったバットで、5連発を含む28本もの柵越え。「ひびが入っている程度だからね」とメジャー本塁打王のパワーを見せつけた。

◆98年3月1日松井秀喜(巨人) オープン戦のロッテ戦(宮崎)で黒木から右翼へ120メートル弾。バットは根元から折れていた。

◆01年5月18日ラミレス(ヤクルト) 阪神戦で舩木の変化球にバットを真っ二つにしながら左翼席へ運んだ。

◆01年6月2日松中信彦(ダイエー) 西武戦(福岡ドーム)で松坂からバックスクリーンへ140メートル弾。バットはグリップだけ右手にあり、残りは左手と真っ二つ。

◆08年3月4日福留孝介(カブス) ブルワーズとのオープン戦で「メジャー初アーチ」も、バットはグリップの拳1つ分上から折れていた。

◆11年5月13日バレンティン(ヤクルト) 横浜戦(横浜)で3回に2ラン。左手にはグリップエンドだけが残った。13、19年にも「バット折れ弾」を放っている。

◆18年8月15日吉田正尚(オリックス) 西武戦の3回、高橋光のフォークを打つと、折れたバットが味方ベンチ前へ。打球は右翼席へ飛び込んだ。

◆18年11月1日柳田悠岐(ソフトバンク) 広島との日本シリーズ第5戦(ヤフオクドーム)の延長10回、中崎の変化球をサヨナラ本塁打。「うわー、折れたーと思ったんですけど」といいながらテラス席へ運んだ。