パッキャオが、初めての対外試合でも快足を発揮した。ヤクルト・ドラフト5位の並木秀尊外野手(21=独協大)が、1番中堅で先発出場。「足をもっと生かしてアピールしていって、足の部分だけでも信頼を得られるようにやっていきたい」。

第1打席は三塁につまった当たりも内野安打に。4回の第2打席は投前にたたきつけたが、失策を誘った。続く2番のドラフト4位元山飛優内野手(22=東北福祉大)の初球で二盗に成功。元山が中越え適時二塁打を放ち、新人コンビで先制パンチを繰り出した。

打球をバットに当ててから一塁到達まで、記者の手動計測で第1打席は4秒04。第2打席は3秒93。俊足選手は左打者に転向しがちだが、それでも並木は右打者としてこだわる。「小学生に左打者をやろうとしたんですけど『中途半端になるからやめろ』と指導者から言われた」と話す。走り打ちをせずにしっかり振り切る。以降は右打者一本でプロの世界に登りつめた。

史上2人目の6階級制覇を達成したプロボクサーに顔立ちが似てることから元山から「パッキャオ」と命名された。キャンプ期間で愛称が浸透してきていることを実感。「知人からも電話で言われたりしたので、一気に広まっているな」と照れくさそうに笑った。“パッキャオ並木”の名を野球界にとどろかせる。そのために、まずは盗塁のスタートを磨き、走塁で王者になる。「足でトップをとってから、後々走攻守という形でできたらなと思っています」と最終目標は3階級制覇。唯一無二の選手になるために…。チャンピオンロードを駆けだした。【湯本勝大】

▽ヤクルト元山(初対外試合で中越え先制二塁打)「チームにとって大事な試合だったと思いますけれど、その試合に出させてもらったのはありがたかった。結果を残せてよかったです」

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