日本ハム中田翔内野手が2戦連発となるレベチなレーザービーム弾を放った。1回2死一塁から低めの直球を最後は左手1本で捉えた。

「打球は上がらなかったけど、スタンドまで届いてくれて良かった」。低く勢い十分の弾道は落ちない。打席から走りだした中田も確信を持って見つめる弾丸ライナーは左翼席で弾んだ。チームトップの野村に並ぶオープン戦3号2ラン。打球とは裏腹に、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。

納得の打席内容だった。ストライクゾーンは積極的にバットを振り、ボールはしっかり見極めていた。4球目までに追い込まれたが、その後もファウル2球の粘り腰。打った7球目も内角低めへのストレートで、決して簡単なボールではなかった。パワーと技術でスタンドまで運んだ打撃に「しっかりファウルで粘って、いい形で打てたと思う」と手応えも上々だ。

今春キャンプの打ち上げ時は「ゴミですね」と語っていた状態だったが、この1週間で急上昇。1週間前のDeNA戦(横浜)で1号3ランを放ち、14日広島戦(マツダ)では2号ソロ。そして、この日は札幌ドームで今季初アーチ。14日に話していた「もう大丈夫」という言葉を本拠地ファンの前で体現した。【木下大輔】