日本野球機構(NPB)と12球団は18日、臨時の実行委員会を開き、新型コロナウイルス感染拡大を受けた営業時間短縮要請に対応するため、今季は延長戦を行わず9回で打ち切りとし、一部の試合で開始時間を早める方針を固めた。

緊急事態宣言は21日に解除されるが飲食店に午後9時までの時短要請が残ることを踏まえ、時間内の試合終了を目指す。昨季の平均試合時間はセ・リーグが3時間13分、パ・リーグが3時間18分。ナイターは午後6時開始が一般的だが、首都圏では15分から30分程度前倒しする見通し。延長戦については、これまでは選手の負担軽減のため10回で打ち切りとした昨季の規定を継続する方針だったが、変更を余儀なくされた。

球史の中でも異例だ。これまで延長はイニングか時間の制限があった。セは01年、パは94年から時間制限なしの12回となったが、東日本大震災の影響で11、12年は開始時から3時間30分の制限が加えられ、昨年は10回打ち切り。50~60年代は終了時刻、70~80年代は試合時間で決められ、延長制限が開始時より3時間のケースは時間切れ引き分けが多かった。50、51年のナイターやダブルヘッダーの第1試合では9回打ち切りがあったが、全試合が9回打ち切りで「延長戦0」のシーズンは1リーグ時代から1度もない。