阪神西勇輝投手(30)が7回4安打2失点完投で、今季初勝利を手にした。「毎年初勝利が一番大事ですし、勝てるか勝てないかはすごく自分の中では左右するんですけど、本当に無事1勝出来て良かったです」。雨が降り続き、7回コールドになる悪条件の中でも、安定感は揺らがなかった。

初回を8球で3者凡退に斬ると3回まで完全投球。4回1死から重信に初安打を許して2死一、二塁とされたが、亀井を外角低めのスライダーで見逃し三振に斬った。「打線も点を取ってくれていたので、なるべく最少失点と思いながら、いい結果で終わったので本当によかった」。5回は香月に2ランを浴びるも、追加点は許さなかった。

6連戦の頭でリリーフ陣を休ませた意義ある完投勝利。矢野監督も「条件的に、点数も多く入って、またこの雨で、いろんなことで集中しにくいところ。最後まで行ってくれたというのは本当に、非常に助かりました」と喜んだ。

昨季最初の「伝統の一戦」は6月19日の開幕戦。6回1失点と好投しながら、チームは逆転負けし、開幕3連敗を喫した。「チーム自体がいい流れで来てますし、負けるという雰囲気もない。とにかくいいチームの状態を保ちながら、自分たちが投げる試合でものにできたら」。今年は宿敵相手に、幸先のいい白星となった。【磯綾乃】

▼西勇は甲子園での巨人戦で、昨年9月4日、10月2日と3試合連続勝利を挙げた。19年の移籍以来このカードは甲子園で6試合に登板し3勝1敗、防御率2・59の好成績だ。

阪神担当のツイッターはこちら―>

阪神ニュース一覧はこちら―>