各球団対戦が一回りし、パ・リーグは楽天が貯金5で、セは阪神が貯金7で、それぞれ首位に立った。まだ一回り、されど一回り…。好スタートを切ったチームにも、苦しいスタートとなったチームにも、キラリと光るプレーをみせた選手がいる。日刊スポーツの12球団担当記者が独断と偏見+愛情? で選んだ先週のMVPを紹介。パ・リーグ編です。

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【楽天・辰己涼介外野手(24)】

不動の1番に座り、開幕前からの絶好調ぶりをシーズンでも発揮している。6~11日の6試合で24打数10安打、打率4割1分7厘、3本塁打、9打点。7、8日の西武戦では2試合連続弾も放った。走攻守3拍子そろった素質は高く評価されていたが、昨季までのプロ2年間は壁を突き抜けられなかった。自主トレで理論的に打撃フォームを固め、確実性もアップ。打率3割、30本塁打、30盗塁の「トリプルスリー」を目標に掲げるリードオフマンが、首位に立つ好調なチームを支えている。

 

【ソフトバンク・森唯斗投手(29)】

6試合中で今季初の3連投を含む4試合に登板。対戦した打者12人を完璧に抑える圧巻の投球を見せ、2セーブを挙げた。9日楽天戦では1-1の9回を抑え、引き分けに持ち込んだ。千賀が再離脱するなど、先発陣が不安定な中で、森を中心としたブルペンの充実ぶりがチームの週間4勝2分けという好成績につながっている。

 

【西武・平井克典投手(29)】

開幕3戦3連勝。しかもリーグハーラートップ。誰が予想していたか。カード勝ち越しをかけた11日ロッテ戦、自身最長の7回1失点。失点しても最少失点にとどめ、味方の援護をもらうまで我慢強く粘りの投球を見せた。チームにとって、先制を許しながら逆転勝利したのは今季初めて。負ければ2カード連続負け越しだった大事な一戦で、2-1というロースコアゲームを演出し制した。中継ぎから先発転向し、背水の覚悟が投球に現れている。

 

【ロッテ・レオネス・マーティン外野手(33)】

恐怖の2番打者として、貴重な得点源になった。1割6分1厘と低迷していた打率が、この1週間で一気に2割5分9厘まで跳ね上がった。6試合で4本塁打7打点の大暴れ。特に10日の西武戦(ZOZOマリン)は序盤に2打席連続本塁打。その前日9日、試合終盤の逆転負けで重い空気が漂っていただけに、価値ある2発になった。友人でもある新外国人選手エチェバリアがついに合流し、ムードメーカーはますます勢いづけるか。

 

【オリックス・平野佳寿投手(37)】

4月8日ロッテ戦(ZOZOマリン)で4点リードの9回2死満塁から登板。6球で最後のアウトを奪い、日本球界復帰後初セーブを挙げた。NPBでは1286日ぶりで、日米通算165セーブとした。

 

【日本ハム・浅間大基外野手(24)】

泥沼の7連敗を止める活躍が光った。4月9日オリックス戦で逆転の決勝打。栗山監督に、球団最多タイ631勝目をプレゼントした。15打席ぶり安打を含む4打数3安打2打点と存在感を示し、高き壁である外野の定位置奪取へ猛アピールした。横浜高校出身の7年目、相次ぐ故障で味わった悔しさを、この一戦でぶつけた。

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