オリックスが開幕16試合目で今季初となる2桁安打を放ち、61年近鉄が記録したリーグワーストタイ記録を回避した。

9回に4安打を集め、今季初の打者一巡の猛攻で5得点。最終的に11安打7得点で、今季初めてカード初戦を白星で飾った。中嶋聡監督は打線のつながりに「最後だけでしょ」と苦笑いしたが「よく頑張りました。最後、よくつながりました」とたたえた。

執念のタクトでくすぶる打線を活性化させた。同点の6回1死一、三塁。この日2打数2安打の杉本裕太郎外野手に、T-岡田外野手を代打で起用。「任せました。Tに」と指揮官が言うように、日本人野手最年長の生え抜き33歳が期待に応えた。体勢を崩しながらも、しぶとくセンターに運び、一塁ベース上で喜んだ。2戦連続代打で適時打を放ったT-岡田は「ソフトバンクの救援陣はなかなか打てない投手が多い。早い段階で勝負に出ると思って、準備をしていました。ベンチにいるときから試合には入れていた」と振り返った。

若手主体のオーダーを組み、日々の競争が激しい。この日は開幕から16試合目で16通り目のスタメンを組んだ。「日替わり打線」と代打陣がかみ合い、今季初めてカード初戦を取った。中嶋監督は「なかなか(白星が)取れなかったところを1つ取ったので。まず明日、頑張りたいと思います」。ソフトバンクに2年ぶりの3連勝で、借金を「2」に減らした。14日は中5日の登板間隔で山本が先発。「1桁安打」の呪縛から解き放たれ、波に乗る。【真柴健】

オリックスニュース一覧はこちら―>

▽オリックス・ヒギンス(来日2年目で初セーブ) 準備はできてました。いつも通り、監督が指示を与えてくれたところで準備するだけ。その通りできました。