慶大・正木智也内野手(4年=慶応)の打球はライナーで左翼席中段まで届いた。3-1の5回無死一、二塁、東大・西山の内角甘めカットボールを捉えた。払うような軽く振ったスイングに見えたのとは対照的に、打球はえげつなかった。「(カウント2-2と)追い込まれていたので、何とか当てようと。それで軽く見えたのかも知れませんが、しっかりヘッドが返りました。感触は良かったです」と胸を張った。

今季2号、通算8号の3ランで試合の大勢を決めた。4番に座るが、内角の厳しいところを攻められる場面が増えた。だが、動じることなく「インコースを攻められて、最後はアウトコース勝負が多いですが、打てる範囲は変わりません。打てるボールだけ待って打席に入っています」と言った。

チームは開幕黒星の後、5連勝で首位を走る。1週空いて、次は開幕から負けなしの立大が相手。正木は「東大戦で出た課題はつぶして、いいところは伸ばして、もう1つ成長して立教戦に臨みたい」と口元を引き締めた。