立大が5連勝で、試合のない慶大を抜き、再び首位に立った。序盤は東大にリードを許すも、3回に打線がつながり、計18安打11得点で大勝した。

次週はポイント0・5差の慶大と対戦。そこで2連勝すれば、17年春以来14回目の優勝が決まる。法大は山下輝投手(4年=木更津総合)が8安打2失点で自身初完投勝利。明大は今季3敗目で優勝が厳しくなった。

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4年8季ぶりの栄冠がみえて来た。溝口智成監督(53)は「3カード終わって負けなし。優勝争いの権利をもらえました。今日までは勝たないと優勝につながらなかった。ここからは、優勝を目指してどう戦うかです」とはっきり言った。

8回2死までリードを許した前日の1回戦同様、この日も苦しんだ。序盤は東大にリードされた。流れを変えたのは、1点ビハインドの3回の守備から。無死一、二塁で相手の強攻策に対し、一ゴロ併殺で追加点を許さなかった。すると、その裏、5連打を含む6安打で5点を奪い逆転。中前打で連打の口火を切った井上剛内野手(3年=佐久長聖)は「積極的に甘いボールを捉えられました」。初の1試合4安打と暴れた。

反省が生きた。前日は受け身の打撃で2三振。遊撃守備でも、6回に東大の巨漢4番井上慶のゴロに出遅れた。「足はないと思ってしまった」結果、内野安打となり一時同点を許すことにつながった。試合後「当たり前のことをやろう」と全員で確認。3回に一-遊-投の併殺を成立させ、流れを引き寄せた。さあ、次週は大一番。溝口監督は「選手と一緒に、慶応さんとしっかり戦いたい」と宣言した。【古川真弥】

▼東京6大学野球優勝のゆくえ

第5週を終え、立大が首位に立つ。(勝ち1点、引き分け0・5点、負け0点のポイント制)

1位 立大5・5点(残り4試合)

2位 慶大5点(残り4試合)

3位 法大3・5点(残り2試合)

4位 明大3点(残り4試合)

5位 早大2・5点(残り4試合)

6位 東大0・5点(残り2試合)

優勝の可能性を残すのは、立大、慶大、明大、早大の4校だが、現時点で自力優勝があるのは、立大、慶大。その両校は、第6週(15、16日)に直接対決を控える。そこで立大が2連勝すれば、17年春以来14回目の優勝が決まる。