久々2ケタK! 楽天則本昂大投手(30)が、7回を121球、6安打3失点で4月7日西武戦以来、1カ月ぶりの3勝目を挙げた。最速152キロの直球を軸に、昨年6月26日の日本ハム戦以来の2ケタ10奪三振をマークし、本拠地お立ち台で「とにかく今日勝てたのは本当に良かったと思います」と笑顔を見せた。エースの力投でチームは首位を堅守。西武戦は開幕から無傷の6連勝となった。

ドクターKが意地を見せた。7回、1点差に迫られ、なおも2死一塁で3番中村。フルカウントからの8球目、真ん中低めに137キロフォークを沈め、この日10個目の「K」をスコアシートに刻んだ。「今日はブルペンからフォークがよかったので(捕手の太田)光も感じ取れたと思う。連投になったんですけど、投げ切れたのはよかった」。実に8球中5球で勝負球を投げ込み、1発逆転のピンチをしのぎきった。

エースの仕事だ。中継ぎ陣の登板がかさみ負担がかかる中で7回までマウンドを死守。ベンチで見守った石井GM兼監督も「今日は頼もしいピッチングをしてくれました。僕の中での先発の仕事は120球、7回というところ。しっかりと仕事を全うしてくれた」と右腕をたたえた。

平日デーゲームのこの日は、小中学生ら多くの学生を含めた1万124人が観戦。則本昂は「また次、勝てるようにやりたいなと思います。とにかく一生懸命投げて頑張ります」と宣言。今後も三振の山を築き、白星を積み重ねていく決意だ。【鈴木正章】