阪神陽川尚将内野手(29)が勝ち越し2号2ランを放った。同点の4回無死一塁、2番手平内の外寄り147キロ直球を振り抜き、オレンジ色に染まる右翼席最前列へ。「積極的に打ちにいった中でしっかり捉えることができました」。ベンチ前で一塁走者のサンズとともに両手で胸をたたく「ゴリラポーズ」で喜んだ。

2回の第1打席で同じ無死一塁で今村の低め変化球を引っ掛けて遊ゴロ併殺打に倒れ、「ちょっと気持ちセンター返しを心掛けていった」とすぐに修正。強引にならず逆方向へ運んだ。

ここまで主に代打でスタメンは2日以来、4試合目。「ここ最近代打でチャンスのときに、全く内容のない打席ばっかりだったので、積極的にどんどん振っていこうと思いました」。大山が背中の張りで離脱後の「6番右翼」は糸井とロハスが務める。激しいポジション争いの中、外国人枠の都合でロハスがベンチを外れた試合。2本塁打の糸井に負けじと存在感を見せ、矢野監督も「代わった陽川が打ってくれるのはチーム全体が盛り上がりますね」とたたえた。

昨年はキャリアハイの8本塁打。7月で30歳を迎える陽川は現状に満足していない。「どんどん結果を出していくしかないので、それだけを意識してこれからも取り組んでいきます」。アピールを続け、定位置奪取を目指す。【林亮佑】