オリックス吉田正尚外野手が9回に9号ソロを放ち、史上301人目のプロ通算100号を達成した。

「節目の数字ではありますが、まだまだ通過点。これからもチームに貢献できるように、1本1本積み重ねていきたい」。9回、先頭打者でソフトバンク岩崎の155キロ直球を左翼テラス席へ放り込んだ。大差を追う展開で笑顔はなかったが「1本の積み重ね」を大切にする吉田正にとって、節目のメモリアル弾も、道半ばだ。

大事な“1本”は試合前から準備する。吉田正は試合前のフリー打撃を終えると、そっとバットを置き、一塁ベースに向かって全力疾走する。理由を尋ねると「それは言えないよ」とはにかむ主砲は、毎日試合を想定して猛ダッシュを繰り返す。凡打でも全力で一塁を駆け抜け、決して手を抜かない。

チームは3連敗で借金4。主砲の一撃は空砲となったが「1、2年目はケガもあった。3年目から全試合に出場させてもらっている中での数字」と吉田正。18年から3年連続全試合出場を果たし、今季も継続。積み重ねの数字は、日々、ファンを喜ばせる準備ができている証しだ。【真柴健】

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