日本ハムが今季最多16安打、同最多タイの10得点の猛攻で勝利した。口火を切ったのは、パ・リーグの速球派を打ち砕いてきた「直球破壊王子」渡辺。1回2死二、三塁で右中間へ決勝の2点適時二塁打。3回にも中前適時打を放った。「日本を代表する投手」と敬意を表する昨季の沢村賞左腕・大野雄から2安打3打点をマークした。

交流戦を挑む上で決めた、積極性が生きた。2本の適時打はファーストストライクを捉えた。「なかなか見ない投手と対戦することが多い中で、打って打ってという感じで合わせていかないと攻略できないと思った」と意図を明かした。4試合連続適時打と、勝負強さが光る。

5回には高浜が右前適時打で、プロ7年目で初の3安打。「1打席目にいい形で1本打てたので、その勢いで打つことができた」と振り返った。今季2度目の先発全員安打。栗山英樹監督は「今季初めて、打線が機能した試合。みんながしっかり打って点を取った感じがする」とかみしめた。2年ぶりの交流戦を、反攻への足掛かりにする。【田中彩友美】