JR東日本が、延長戦の末に競り勝った。3-3のまま延長戦に突入。10回無死一塁で、菅田大介外野手(23=奈良学園大)が決勝2ランを放った。浜岡武明監督(48)は「今までも何度も言っていますが、(得点を)取るべきところで取らないと、こうなる。負けパターンだったが、よくひっくり返した。そういう意味では、はね返す力があった」と振り返った。

4回までに3点をリードしたが、以降は好機で得点を奪えず。8回に四死球がからんで3失点し、同点に追いつかれて延長戦にもつれた。

10回先頭の杉崎成輝内野手(23=東海大)が四球で出塁。今年から2番に入る菅田は2球連続で送りバントを失敗し、ヒッティングに切り替えた。内角低め直球を右翼席まで運び、勝ち越し2ランとなったが、笑顔は控えめだった。「2回もバントをミスしてしまったので、ヤバイと思っていました。結果オーライですが、しっかりバントを決めないといけなかったです」と反省しきり。

大学時代は投手と二刀流で、昨季は4番を任されていた。今年から打者に専念しており「JR東日本に入ったときは投手でしたが、レベルが違った。球速には自信があったけどさらに上の選手がいて、制球は社会人のレベルではなかった。未練はありません」と言う。

2年目で、ドラフト解禁となる今年にかける思いは強い。「大学でプロ志望届けを出して漏れた経緯もあるので、なんとか(プロへ)という気持ちがあります」。チームの勝利とともに「持ち味の長打力を試合で出したい」と意気込んでいた。