青森山田シニアが秋田北シニアに4-3で競り勝ち、大会連覇を果たした。1回2死三塁から登板したエース・桜田朔投手(3年)が秋田北シニアを6安打3失点に抑え、追撃を振り切った。打っては藤田一颯内野手(3年)が中前2点適時打を含む2安打2打点の活躍でチームに貢献した。3位までの3チームは8月の日本選手権に駒を進める。

「目標は日本一です」。試合後、青森山田のエースは力強く言い放った。

1回、先発の佐藤洸史郎投手(2年)が三塁に走者を背負った場面で投手交代。2死三塁でマウンドを任された桜田は、相手の4番山上春人内野手(2年)を3球三振に仕留めた。ピンチを乗り切り、4回までは1安打無失点。5回に1点、6回に2点を失い、4-3と1点差まで詰め寄られたがリードを守り切った。目標の“日本一”に向け「1球1球をもっと大切に投げたいです」と語り、回を重ねるにつれ甘い球が増えた投球の修正を図る。

打線では藤田が奮起。準決勝までは不調だったが、4回2死満塁のチャンスに中前2点適時打。「ここまでチームに貢献できなくて悔しかったけれど、打つべきところで打てて良かったです」と喜んだ。不調の間はチームメートに支えられた。「打ったときはみんなで喜んでくれる、落ち込んでいるときはみんなで励ましてくれる仲間がいることが1番の切り替えになりました」とチームの絆を実感した。1週間後のジャイアンツカップ東北大会、8月の日本選手権に向け「コンディションを上げて、ギアを100%に持っていけるようにしたいです」と意気込んだ。

中條純監督(29)は「細かいミスが自分たちの首を絞めることを知らされたゲームになった」と振り返ったが、青森山田シニアは公式戦の連勝を「32」に伸ばした。東北開催の日本選手権でも連勝の波に乗り、東北勢初の日本一をつかむ。