全セ先発の巨人高橋優貴投手(25)が2回2安打2失点で、ほろ苦い球宴初登板を終えた。

ハーラー単独トップの9勝を挙げる左腕は3年目で初の球宴出場。バックネット裏に座り、人生初の球場観戦に訪れた1歳半の長女の前で“パパ”は全パ先頭ソフトバンク柳田をスライダーで左飛に打ち取ると、続く西武森は初球の147キロをフルスイングで空振らせ、尻もちをつかせた。最後は再びスライダーで三ゴロに打ち取った。3番のロッテ・レアードはカウント1-2から得意のスクリューで空振り三振を奪い、3者凡退で立ち上がった。

だが2回、全パの強打者に力を見せつけられた。

東京五輪侍ジャパンの先頭、4番オリックス吉田正にカウント2-2から外角スライダーを中前打とされると、ロッテ・マーティンに四球で無死一、二塁とピンチを招く。西武山川にフルカウントから真ん中144キロ直球をはじかれ、左中間を破る2点適時二塁打を浴び、先制を許した。後続の西武呉念庭、ソフトバンク松田、西武源田はそれぞれ内野ゴロに打ち取り、大量失点は防いだ。

球宴初登板を終え「グラウンドを見渡しても一流の方ばかりに守ってもらって、パ・リーグさんの打者を見ても一流の方ばかりなので、出られたことに感謝したいです」と汗をぬぐった。投球については「(1回のレアードは)三振を取りたいなと思っていたので、取れてよかったです。(2回に2失点し)一流の選手ばかりなので、なかなか全部抑えるのは難しいなと痛感しましたし、すごくいい経験をさせてもらったなと思います」と振り返った。

人生初観戦の愛娘へは「こうやって初めてプレーを見せられたので、今度はいい姿を見せれればなと思います」と“リベンジ”を誓った。

今季は9勝3敗、防御率2・51と投手陣をけん引。「リーグ優勝、最終目標として日本一だと思うので、フルスイングするバッターが多いパ・リーグのチームと、日本シリーズでやると思うので、力を付けて準備できたならなと思います」。確実にステップを踏む背番号26が、初めての晴れ舞台のマウンドを終えた。