日本ハムのルーキー今川優馬外野手(24)が、エキシビションマッチ中日戦(バンテリンドーム)で先制2ランを含む4打数2安打2打点。後半戦1軍スタートへ、持ち味のフルスイングでアピールした。

2回1死一塁で迎えた第1打席、左腕・小笠原の高め140キロを強振した。打った瞬間、柵越えを「確信した」という1発は、左中間席中段に着弾。1軍の実戦では初の本塁打に「入団して半年以上たって、やっとかという感じですね」と、苦笑いした。

1学年下で夏の甲子園優勝投手の小笠原は、系列校の東海大相模出身。東海大四(現東海大札幌)卒の今川は「1年生の後半くらいからドラ1と言われていた。勝手にライバル視していました」。自身は2桁の背番号で高校最後の夏を終え、大学、社会人をへてプロ入りした苦労人。今は、同じプロの舞台で戦う。

4月中旬に待望の1軍初昇格も、新型コロナウイルスの陽性判定を受け、無念の登録抹消となった。体重は7キロほど落ち、筋力を戻すまでに時間を要したが「今は、コロナにかかる前より良い状態」と万全だ。7月31日中日戦では、4打席に立ち内野安打1本。わずかなズレで凡打に終わった打席をビデオで見返し、この日のために修正した。

栗山監督は「いいものは出してくれた。これから、どうやって使っていくか」。1度、鎌ケ谷へ戻り、再び本隊合流のチャンスを待つ。元気印は「またチャンスをいただけたら、やるべきことをやるだけ。後半戦のレギュラーをつかみ取れるよう頑張ります」と、気合十分だった。【中島宙恵】