創設49年目で初の日本選手権出場となった稲城が、優勝候補の佐倉との関東連盟勢同士の対戦を6-1で制し、ベスト8に進出した。主将でエースの平嶋桂知(かいち、3年)が6回1失点の好投、4番の奈良飛雄馬捕手(3年)が3打点と、バッテリーが活躍した。同じく関東連盟勢の対戦となった江戸川中央―武蔵府中は、江戸川中央が4-0と、先発小泉敦裕(3年)の完封で8強入りした。関東連盟勢は東練馬、水戸も勝ちあがり、4チームが準々決勝に進んだ。

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初出場の稲城に勢いがついた。先発した平嶋桂知(かいち、3年)が立ち上がりの1回に1点を先制されたが、その後は緩急をうまく使って要所を抑え、6回を1失点で乗り切った。打線は2回に2死二、三塁で8番伊藤遥亮(3年)の適時二塁打で逆転。終盤には捕手の4番奈良飛雄馬(3年)が2本の適時二塁打で3打点を挙げて強豪佐倉を突き放し、6-1で勝利した。185センチ、88キロの平嶋、183センチ、87キロの奈良という大型バッテリー。「佐倉は強いので、甘いコースに行かないように」と話し合い、平嶋は「ストレートが走っていて、カーブもよかった」と振り返った。終盤、追加点が欲しいところで奈良が左中間を破る2本の二塁打に「助かった」と平嶋。奈良は「打ったところがそこだったという感じです」というと「狙ったと言えよ」と平嶋に言われ「そうか、狙ってうまく打ちました」と笑って訂正した。エースと4番が仕事をして、初出場で8強入り。森川博紀監督は「佐倉さん相手に、天変地異」と笑い「平嶋が抑えてくれたのが大きい。チャレンジャーだからと選手には言っています」と、さらに上への挑戦が続く。

▽2回戦(関東連盟所属チーム関連)

稲城6-1佐倉

江戸川中央4-0武蔵府中

東練馬2-0神戸中央

水戸6―1北摂