オリックスに新加入したセサル・バルガス投手(29=BC茨城)が22日、京セラドーム大阪の試合前練習に参加し、入団会見に出席した。

背番号59のユニホームを着たバルガスは愛称を「サメ、シャーク」と公表。由来は「サメが好き。哲学的に、自分は穏やかなところがあれば、ガッといかなきゃいけないときは攻撃的になる」と自己分析した。好きな食べ物は「お好み焼き。焼き肉、しゃぶしゃぶ…なんでも試して食べてみたい」と、思い切りかぶりつくようだ。

東京オリンピック(五輪)のメキシコ代表として7月31日の日本戦(横浜)で4番手で6回のマウンドに上がり、ヤクルト村上を空振り三振、ソフトバンク甲斐を三ゴロ、ヤクルト山田を遊ゴロに仕留めていた。

国内リーグからの助っ人獲得で、コロナ禍での隔離期間は不要。即合流も可能で、この日からチーム練習に参加した。「ずっと準備してきたので、今も準備できています。2日前も(茨城で)投げました」と優しい笑顔を見せた。

バルガスは150キロ台後半の速球を武器とする右腕で、09年にヤンキースとマイナー契約を結んだ。15年オフにパドレスと契約し、16年にメジャー初昇格。7試合に登板も、勝ち星には恵まれなかった。その後はメキシカンリーグなどを経て、20年オフにBC茨城に入団。今季は11試合に登板し、5勝2敗1セーブ、防御率1・60と好成績を残していた。

会見に出席した福良GMは「BCでは先発もしている。五輪では中継ぎでしっかり1イニングを抑えていて、どちらでもいけると思う。先発でも中継ぎでもできると思うので、そこの厚みを増そうと」と投手陣の強化に着手した。

バルガスは「本当にチームが良い状態と聞いています。自分はどこでもいいので、監督から伝えられたところで貢献できれば。それで優勝に貢献できればと思っています」と拳を握った。加わったピースが、頼もしい戦力となる。【真柴健】

◆セサル・バルガス 1991年12月30日生まれ、メキシコ・プエブラ出身。09年にヤンキースと契約。16年にパドレスでメジャーでデビューし、7試合に登板し0勝3敗、防御率5・03。メジャー実働はこの年のみ。この後ナショナルズ傘下などでプレー。今季はBC・茨城に所属し12試合で5勝2敗、防御率1・57。188センチ、107キロ。右投げ右打ち。