新潟医療福祉大の両左腕、桐敷拓馬投手(4年=埼玉・本庄東)と佐藤琢磨投手(同=新潟青陵)がプロ志望届を提出。13日に全日本大学野球連盟のHPで公表された。桐敷は最速150キロの速球が武器の奪三振マシン。佐藤も183センチの恵まれた体から148キロの直球を投げ込む。2人は10月11日のドラフト会議の指名を待つ。

   ◇   ◇

桐敷の視線は先を見据える。「ドラフト指名は1つの目標で最終目標ではない。プロで通用、活躍する選手になりたい」。もちろん足元もしっかり見つめている。コロナ禍で10月2日開幕予定に延期された関甲新秋季1部リーグは学生最後の公式戦。「ここまできたのは同期の仲間と指導者のおかげ。恩返しできるような投球で勝てば、評価も自然と上がる」。まずはリーグ戦に集中する。

最速150キロの左腕は多彩な変化球も持つ。フォーク、スライダー、チェンジアップ、ツーシーム。どの球種でもストライクを取れるのが強みだ。2年の秋季リーグ平成国際大戦(延長10回、5-0)では参考ながらリーグ記録に並ぶ18奪三振。一躍、プロ注目投手になったが期待に押しつぶされることはなかった。鵜瀬亮一監督(41)は「いろいろな目にさらされながらも自分を保つ力がある」と精神力の強さも買っていた。今春は5勝1敗の防御率1・79。55回1/3を投げて71三振を奪った。

プロを意識し始めたのは平成国際大戦で18三振を奪い、注目されてから。1年時の18年ドラフトで先輩の漆原大晟投手(25)がオリックスに育成1位指名されても「プロ。すごいなあ。という感じ」と人ごとだった。ところが三振の量産で自分の可能性を知った。「もっと上のレベルで」とプロが視界に入った。「マウンドではどんな形でも1個1個アウトを取ることを意識している」。桐敷は秋季リーグで勝利を重ね、吉報を待つ。【涌井幹雄】

◆桐敷拓馬(きりしき・たくま)1999年(平11)6月20日、埼玉県出身。野球は屈巣小1年から屈巣ニュースターズで始め、中学時は行田シニア所属。本庄東高では1年秋から背番号1。3年夏の4回戦の川口市立戦では延長12回で19奪三振。左投げ左打ち。178センチ、90キロ。血液型O。

【関連記事】プロ志望届提出の大学生一覧

【関連記事】プロ志望届提出の高校生一覧