今月24日に現役引退を発表した西浦颯大外野手(22)の引退試合が行われた。

ウエスタン・リーグ広島戦の9回表、登場曲とともに背番号00で中堅の守備に就いた。打者へ1球目が投じられると守備から退き、ナインとハイタッチ。広島中村奨から、オリックス西村から花束が手渡された。ベンチ前では監督や選手とタッチや抱き合う姿も見られた。

西浦の引退試合を一目見ようとチケットは完売で238人が見守った。支配下時代の背番号00のユニホームを着用したファンも多く、9回表に名前がコールされるとファンからは大きな拍手に包まれた。

西浦は「ギリギリまで今日は泣かないだろうと思ってたけど、守備ついたらいろいろ思い出しちゃって」と目には涙も浮かべた。ただ、この日の1日を振り返って「めちゃくちゃ楽しかった」と思い出の時間となったようだ。

西浦は昨年11月に国指定の難病「両側特発性大腿骨頭壊死(だいたいこっとうえし)症」を公表。12月に左太もも、今年2月に右太ももの手術を受けた。今季は育成契約で、22年シーズンでの復帰を目指していたが、自身のインスタグラムに「病気が悪化し引退を決意しました」と引退理由を記した。

この日も改めて「寂しさはもちろんありますけど、自分で決めたこと。くよくよしてもダメなので、きっぱり意思は強く持ってました」と理由を明かした。今後に関しては「野球には携わっていきたい」と話し、4年間のプロ生活を終えた。