<東京6大学野球:早大19-0東大>◇第3週第2日◇3日◇神宮

早大が記録的大勝だ。23安打19得点を重ね、18安打23得点した前日の東大1回戦に続く、リーグ史上初の2試合連続先発全員安打全員得点を果たした。6回には先頭から8者連続安打。これまで5度あった7者連続のリーグ記録を塗り替えた。4番の岩本久重捕手(4年=大阪桐蔭)が通算5号ソロを含む3安打4打点で、西垣雅矢投手(4年=報徳学園)は5安打完封で通算7勝目。投打のドラフト候補が活躍した。

岩本は初回がカギとみていた。試合前、小宮山悟監督(56)から「今日みっともない試合をしたら、昨日はまぐれとなる」とハッパを掛けられた。選手間で「初回の攻防を意識しよう。そこでうまくいけば昨日みたいになる」と確認。表の守りを0で抑えると、その裏、3番蛭間の先制2ランに続き自らもソロ。東大・松岡由の138キロを「シンプルにバットを内側から入れました」と左越えへ放り込んだ。狙い通りの滑り出しで2試合連続の大勝だ。

前日は9回2死から、ようやく初安打。先発メンバーで最後に打ち、先発全員安打となった。「こねるような打撃になってました」。小宮山監督の指摘を受け、力みすぎていることに気が付いた。一晩で修正し、初回のソロにつなげた。さらに二塁打2本を重ね、4番の仕事を果たした。

捕手としては「0にこだわりました」と大量リードにも気を抜かず、西垣の完封をお膳立て。11日のドラフト前、最後の試合で攻守に引っ張った。「(ドラフトが)いい結果になることを考えつつ、次の日(12日)の法政戦の準備をしないといけません」と口元を引き締めた。【古川真弥】