さらば平成の怪物、ありがとう松坂。西武松坂大輔投手(41)が引退試合に臨み、最後は四球を与えて終わった。日本ハム戦に慣れ親しんだ背番号「18」で先発。横浜高の後輩・近藤に5球投じ、最速は118キロだった。右手のしびれと闘いながら懸命に腕を振り、マウンド上からファンに最後の雄姿を披露。試合前に行われた引退会見では涙も見せた。99年から始まりプロ23年間で日米通算170勝。後半はケガに苦しめられ、栄光と挫折、頂点とどん底を味わった平成の怪物は、その伝説に幕を下ろした。

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松坂のプロ入団時に西武球団本部長だった浦田直治さん(85)も23年の労をねぎらった。「あの大輔ももう41か。西武で108勝してメジャーでも世界一になってよう頑張った。お疲れさま」と功績をたたえた。

98年ドラフトでは日本ハム、横浜、西武の3球団が競合。2番目にクジを引くことになった当時の東尾修監督から「(上下)2枚のうちどっちを引きますか」と問われた浦田さんは「上を取るに決まっとるやろ!」とアドバイスして引き当てた。他球団への入団を見据えて指名拒否の報道も出たが「絶対に西武に来ると確信していた」と振り返った。引退後の今後については「あれだけの実績と経験があるんだから、指導者になって野球界に貢献してほしい」と声をかけた。

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