小池百合子都知事(69)が“東京”ヤクルトの優勝を祝福した。「東京ヤクルトスワローズ優勝おめでとうございます」と傘を持ちながら顔をほころばせた。東京に本拠地を置くヤクルト、巨人の中から、世紀の五輪イヤーは燕に凱歌(がいか)が上がった。都知事の勝負色はヤクルトチームカラーと同じ緑。17年には始球式で神宮のマウンドにも上がっている。「野球は好き。ビシッと直球でストライクを目指したんですけど。本番はまるでダメで(笑い)。でも気持ち良かったですね」と懐かしんだ。

祝福とともに都知事として感謝したいことがあった。「オリンピック期間中、特に野球はステイホーム率が高かった」。8月7日の米国との決勝戦の視聴率は37%。1週間前の同じ時間に比べ、人流が新宿駅では26・1%減。試合終了後はトイレに行く人が多かったようで都内の水道使用量が極端に増えた。「みんなオリンピックの野球を楽しんでいたというのが分かった」とうなずいた。

当時は緊急事態宣言下。テレビで野球を見るために家にいることは重要な意味があった。金メダルを決める決勝本塁打を放った村上や、大会MVPの山田の活躍が、コロナ対策にも貢献。「村上選手、山田選手が金メダルの立役者。今回のリーグ戦でも、選手1人1人が大変活躍されたことがリーグ優勝につながったのではないか」と喜んだ。

本拠地・神宮は、秩父宮ラグビー場とともに、大規模な改修計画がある。神宮外苑周辺の景色はこれから変わっていく。小池都知事は「国立も陸上のレガシーになった。スポーツの中心であり、かつ緑に恵まれている。より都民に親しまれる、東京を象徴するようになっていくのではないか。そのためにいろいろな計画を進めていきます」。花の都の真ん中が、いつまでも活気にあふれることを期待した。