ロッテ鳥谷敬内野手(40)が3日、ZOZOマリンで引退会見を行った。一問一答は以下の通り。

 ◇   ◇    

-影響を受けた選手は

先輩や後輩、いろいろな人に影響を受けてますし。その人の全部に影響を受けるというよりは、その人の持ってるいい部分だったりを少しずつ自分のものにしてやっていく感じなので。1人誰かというよりはいろいろな人のいい部分に影響を受けながら。

-引退を決めた瞬間はあったのか

2軍に落ちる前、1カ月間くらい試合に出れない時があったんですけど、自分が準備する場面だったり、結局1カ月出なかったんですけど、そこでの自分の立場というのはやはりチームの勝利に直結するような場面じゃなかったことが多かったので、そこでそろそろ自分としても辞めなきゃいけないなという感じはありましたね。

-18年間で極められたと感じることは

どうですかね、極められたものというのはないですね。打てる年があっても、次の年にそれに投手も考えてやってきますし、守備でもグラウンド状況とかいろいろなことで変化が起きているので、常に極めるために毎日毎日やってるという感じなので。野球終わりましたけど、永遠に野球を続けている限りはそれをつかんだり極めたりするのは難しいんじゃないかなとは思っています。

-宮本慎也氏が引退時に「プロで仕事になってから野球を楽しむものではなくなった」と。鳥谷選手は?

自分はプロというよりは、大学生の時に「プロ野球選手になる」と自分で決めた時から、本当に数字に追われますし、野球選手になるためにはどれくらいの数字を残さないといけないとか数字を求めていくので。プロも当然、生活というか自分の価値を上げていくためには数字なので。数字を追い始めた時から、大学生くらいからは楽しむというよりは本当に仕事と考えてやっていたので、好きという感情や楽しむという感情はもうなかったです。

-多くのヒットの中で最も印象的な1本は

印象に残った1本…。やっぱり2000本とかもありますけど、プロが始まった初戦でヒットを打った。プロ野球選手としてスタートしたんだなという1本目のヒットというのは今も鮮明に覚えています。

-中村奨、藤岡の二遊間に期待したいこと

やっぱり試合に出ることで選手というのは成長すると思いますし、そういう意味では奨吾も裕大も試合に出続けて、それを1年なり2年なりどんどんやっていくことで自信をつけていくと思いますし。自分がどうこう評価するようなことじゃないので、これからそれぞれが野球人生の中でどんどんどんどん積み上げていくものなので。頑張ってほしいなとは思いますけど。1年でも1日でも長くやってほしいなという思いはあります。

-現役引退した今、野球とは

当然、今まで小さいころからずっとやってますし、生活の一部として野球があって、野球によっていろいろな悔しさや喜びとかいろいろな感情をもらったので。野球ありきの生活が当たり前だったので、今は野球がないという実感もないですし、野球に対してどう思うかというのは今はちょっと分からないですけど、野球があって今の自分があるので、野球には必ず恩返ししていかなくちゃいけないなという気持ちですね。

-ロッテファンの温かさを感じた瞬間は

実際、声援も独特でその中でやりたいという思いでいましたけど、コロナの関係でそれもなかったですけど、球場に来て声を掛けてくれる人たちの温かさというのは甲子園球場とはまた違った感じでしたし感謝しています。

-現役生活で一番幸せを感じた時は

それはどうですかね、毎年シーズンが終わった日は一番幸せですね(笑い)。やっぱり2000本を打った時というのは自分自身よりも、本当に周りの人が自分のことのように喜んでくれたので、そこが自分がプロ野球選手としてやってきてよかったなって思えた瞬間ですね。

-同年代のヤクルト青木選手へメッセージは

早稲田で一緒にやって、まだ年齢近くてやってるのは和田さんと青木なんですけど。こないだ電話で話しましたけど、できるできないというよりは和田さんも青木もまだまだやるっていう気持ちがあったので、これはまだまだできるんだろうなと思いましたし、そこの部分が自分はなくなったので辞めるって決めたので。そういう意味では同世代でやってる選手たちには1年でも長くやってほしいなという思いは直接言いましたし、持っています。

-オフに体を作る難しさも感じたのか

そんなことない、オフが一番楽しいですよ(笑い)。

-40歳になる年にショートを守れたことをどう思うか

プロに入る時に40歳でショートという目標を1つの自分の目標として掲げましたし、当然今年に入ってからも。最後に40歳になってからショートは守れなかったですけど、ショートを守れる状態で最後までできましたし、そういう意味では、ショートへのこだわりというより、自分が描いてた野球選手としてのショートで出られる状態というのは最後達成できて終われたので、すごく良かったなと思っています。(以上、約30分間の引退会見)