巨人原辰徳監督(63)が15日、東京・大手町の読売新聞東京本社を訪れ、山口オーナーに今季の報告を行った。今季が3年契約の最終年だった原監督は会談で来季から3年契約を結んだことを明かし「一応3年という年数をいただき、頑張りますということになりました」と語った。原監督は来季が通算16年目となる。オーナー報告後、原監督の主な一問一答は以下の通り。

-山口オーナーに報告

原監督 反省と対策ですね。今日は新しいスタッフの人たちも集まって。今季の反省、来季への対策ということですね。

-コーチ陣も全員でオーナーと報告を

原監督 いやいや、オーナーは私と2人です。

-オーナーからどういう言葉を

原監督 非常に苦しいシーズンだった。私も含めてね。選手も全員ね、思うところで。オーナーも同じ気持ちで戦って見届けていただいたな、というところですね。

-反省点として一番上がったところ

原監督 いろんなことが、FAであったり外国人であったり。そういうのはあまり出ません。ただ、現有の選手たちの成績というものが、昨年よりも上回った成績を上げる人がいなかったところが、我々の不徳の致すところ。成績は常に上がるとは限りませんけども、やっぱり向上していかないとね。我々はプロである以上ファンの前で野球をし、本人たちも発表をしながら前へ進んでいくと。しかし成績が下がっているようでは決して成功者とは言えない。指導する側、あるいは選手たち1人1人の自覚であり資質を上げるということは重要ですね。

-若手の突き上げも

原監督 僕たちの言っているのは、広く言うなら12球団、その中でファーストベース、セカンドベース、サードベース、ショートストップ、外野、キャッチャー、ピッチャー、スターティングピッチャー。やっぱりトップランクの選手であってほしいなと。それが冷静に見た場合、非常に数字的なもの、あるいはいろいろなものからしても誇れる選手はいたかい? というところですね。そのために我々は力を助けながら、後押ししながら、選手たちはさらなる向上へ挑戦するということが必要だということです。

-オフの補強、FAの話などは

原監督 誰が見ても外国人選手はね、それはオーナーも興味のあるところだし、1つ2つ、要求されるものというのはね、皆さんご承知の通りのものはあったと思いますね。FA権という選手は今年はたくさんいるわけでね、その選手たちの権利というのは大事にしてもらいたい。それが野球界の中で、選手としての誇れる1つの材料であることは間違いない。その部分は答えない方が僕はいいと思いますね。

-オーナーは指導者の育成もお願いしている

原監督 昨年の反省という点で、それぞれの役割を大まかにまとめちゃったかなというのはあるんですね。何となく昨年は「総合」とか、誰しもが力が、教える力がもっているという信用、信頼というものから入ったものが少し役割を大きくさせてしまった。それによって、選手たちも少し迷わせてしまうこともあったかなと。そこの部分が明確にしたという。

-新任の小笠原氏や駒田氏に期待する部分は

原監督 ジャイアンツというものを非常に理解している人たちですから。そこは心配するところはないですね。やっぱりジャイアンツというのは12球団の12分の1であるとはいえ、やっぱり独特なものはあるわけですね。そこは僕らが口で表現しても、なかなか伝わらないことでね。ただ、伝えなくても伝わっているというものがジャイアンツのユニホームを着ていた戦士であり、勇士であったというところですよ。そういうところは心配していない。

-戦力の底上げを目指す中で、オーナーにはどのように指針を示したか

原監督 選手たちには伸び伸びとはつらつとというのは、これはもう変わりはない。ただ、プロの選手というのは自分自身が自分自身のケツをたたき、自分自身が反省する。人から言われて反省するのはプロではない。というのはどこかに自覚を持ってもらいたいな、というのはありますね。

-3年契約を結んだが、どのような3年にしたいか

原監督 我々はプロ野球である以上、強いチームを作り、ファンに愛されるチームを作り、そこのところだけはね、譲れないというところ。

-来季からの3年も編成権も含めた全権という形か

原監督 全権というのはよく言われているけど、意見というものは言えるというポジションではある、ということでしょうね。最終的にはオーナーとも相談しながら、球団社長とも副代表とも。特にフロントの方もユニホームを着ている人たちがかなりいいところに役割として就いてもらっているのでね、そこはしっかりと自覚をもってやっていくのは、スタンスとしては何も変わっていません。

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