日本ハム新庄剛志BIGBOSS(監督=49)が選手の名前を積極的に覚えない理由とは? 

20日、千葉・鎌ケ谷で行われている秋季練習を視察した新庄監督にとって初対面となる選手も多く、あいさつラッシュを受けた。4日の就任会見から2週間以上が経過したが、選手の名前については「ああ、分からない! 名前を聞いても覚えられないというのもある。プレーはもちろん覚えているんですけど。覚える気がなかったんですよね」と明かした後に、深い真意を語り出した。

「スタートラインが全員一緒という意味。おー、どうも初めまして、初めましてで春のキャンプでプレーを見て、おっ!ちょっと上に上がってこいと。このレベルを僕が読んで見極めて競争させながら。だから、やっぱり名前とか覚えてたくさん話してしまうと、僕も人間なので情というものが出てきてはいけない。みんな同じように見て、プレー、実力ではい上がってこいというような野球にしたい」

レギュラー争いも横一線でのスタートを明言しているだけに、先入観も排除しながら、純粋に実力を見比べたい気持ちから、選手の名前を積極的に覚えることを避けていた。レギュラー選手になる資質は「人間性。自分のことより相手がどう考えているか、相手がこういうことをしてあげたら喜んでくれるかなぁと、そういう気持ちの選手はやっぱり伸びるんです。レギュラーを張っても何十年もやれる選手は人間としてすごい、しっかりしている人たちが僕が今まで見た中ではたくさんいた」と証言。最後に「その中でも人間性としては、僕が一番良かったかなって」と、オチを付けたが、チーム改革へ向けての本気度を感じさせる、BIGBOSS流の思考をうかがわせた。