必殺のスライダーが、一番ほしいところで帰ってきた。右肘クリーニング手術を受けたオリックス山岡泰輔投手(26)が5カ月ぶりの復帰戦で大仕事を果たした。8回、山田に同点3ランを浴びたヒギンスを救援。残り2アウトを奪い、最悪のムードを吹き飛ばした。負けたら終わりの一戦で勝ち投手にもなった。

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「いい場面で投げさせてもらったので、めちゃくちゃ感謝しています。球場の雰囲気を変えたいなと思っていた。(前日に)メンバーに入った時から、どんな場面でも少しでもチームに力を貸したいと準備していた。不安はなかったです。肘さえ治っていれば、調整とか気持ちの準備だけだったので」と笑顔だった。

登板は6月22日以来。当初、手術はオフに予定していたが、日本シリーズに万全の状態で参戦するため9月に早めた。サンタナ、オスナに対してスライダーを軸にして打ち取った。独特の縦のスライダーは「初見では打てない」と言われ、侍ジャパンにも選ばれたのは特に外国人に効果的だからだ。乗っている外国人2人がいる今シリーズ、まさに秘密兵器になった。

19年、20年に開幕投手を務めた元エース。ブルペンに頼もしすぎる1枚が加わった。【柏原誠】