代打の勝ち越し適時打が試合を決めた。ホンダ熊本(大津町)がJR東日本(東京都)を逆転で下し、2年連続で初戦を突破した。

2-2の8回2死一、三塁。左の代打、持永健太朗外野手(27=東農大)が登場すると、5球目の147キロを逆方向の左前へ落とした。相手先発、巨人ドラフト2位の山田龍聖投手(21=高岡商)を引きずりおろす決勝打に「いい直球の投手は引っ張るのが難しい。センターから逆方向にシャープに打つことを心掛けました」と、狙い通りだった。

持永の仕事は、基本的に1打席勝負。限られた好機で結果を出すために、徹底した準備がある。「前もって試合の流れをベンチで見ています。スタッフの方とコミュニケーションをとって、出番を把握したり」。時には声を出す役目に徹して、チームの士気を上げることもある。

速球への対応力の強さ、ずばぬけた集中力。渡辺正健監督(52)は持永の代打としての適性を高く評価する。この試合も「本大会に向けてのオープン戦でも結果を出していたので、信頼して送り出しました」と、満を持した起用だった。

次戦は12月4日、四国銀行(高知市)対伯和ビクトリーズ(東広島市)の勝者と対戦する。