18年覇者の大阪ガス(大阪市)がJFE東日本との「王者対決」で敗退した。広島ドラフト6位の4番末包(すえかね)昇大外野手(25=東洋大)がブレーキで完封負けした。3回2死満塁の先制機で外角低めスライダーに空を切った。5回2死二塁でも外角低めカットボールで空振り三振に倒れた。

2日の伏木海陸運送(高岡市)戦で豪快なバックスクリーンへの本塁打を放っていたが、この日は4打席連続空振り三振の屈辱だった。「1、2打席目で悪いイメージがついた。頭にずっとあって、切り替えをできず、悪いイメージのまま打席に入ってしまいました」と険しい表情だった。

東洋大出身で、同学年の同期には好投手のソフトバンク甲斐野、DeNA上茶谷、中日梅津がいる。「大学時代、手も足も出なかった。成長する姿を1軍の公式戦で見せられたらいい。彼らより活躍していきたい」と前を向いた。

チームは0-0の7回1死二塁で、日本生命からの補強選手で経験豊富な高橋拓巳投手(27=桐蔭横浜大)に継投したが、満塁となり、押し出し死球を与えて決勝点を奪われた。19年覇者のJFE東日本(千葉市)の継投策に太刀打ちできず、8強進出を逃した。

7月に日本選手権を連覇して今大会を迎えたが、厳しい結果に直面。前田孝介監督(51)は「そう甘くない。1つ1つ、全国で勝つことの厳しさを私も選手も感じました。新たな土台を作ってまた、チャンピオンになれるチーム作りをしていきたい」と振り返った。【酒井俊作】