阪神近本光司外野手(27)が、感謝の日本ハム新庄監督超えを誓った。「三井ゴールデン・グラブ賞」(GG賞)を初受賞し、16日に都内で表彰式に出席。同賞計10回、阪神球団最多の7回を誇る中堅OBのシルエットは近本の大きな目標だ。「そうですね。守備での評価はそういうところしかない。目標にしないといけない」と力を込めた。

今春の宜野座キャンプ。監督就任前の新庄氏が視察し、日刊スポーツ紙上で、1歩目の切り方に課題ありと指摘した。「内外野の間に落ちた打球も捕球できるぐらいのスタートを切らないと。構えからちょっと違和感がある」。近本はこの日、当時の新庄発言をチェックしていたと明かした。

「派手さがないって言っていたんですよね」。正確にはグラウンド全体にオーラがないという表現だったが、新庄氏は続けて「近本君のイメージを考えていた。ゴールドってどう。金色のリストバンドに背番号を入れるって。構えから初動、キャッチ、スローイングまでレベルアップすればもっと輝く」とラッキーカラーまで指定した。

近本はこの日「僕はリストバンドをしないので…。もうグラブにゴールド入れているんです。(GG賞を)取ったら1個ずつ入れていこうと思っていたんですけど、2年目に入れちゃった。まあ、ゴールドすごくいいですね」と笑顔で明かした。偶然、昨年からネイビーに金ラインを入れていたのだ。虎の名センターを継ぐ男らしい以心伝心か。来年2月8日の練習試合で、阪神はビッグボスの初陣相手になる。同じ宜野座で、今度はビンビンにオーラを出したい。【柏原誠】