オカモトワールド全開だ。巨人岡本和真内野手(25)が20日、都内の球団事務所で契約交渉に臨み、9000万円増の年俸3億円で更改した。

8年目での3億円突破は球団の高卒野手では松井秀喜以来。自身初の「4番三塁」で全試合先発出場した主砲が、逆取材、ステーキ、ヘアピン…の珍会見で大金を手中に収めた。(金額は推定)

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岡本和がリモート会見を映し出すカメラに身を乗り出した。冒頭で年俸の増減を問われ「逆にいくらになったと思いますか? 予想はいくらですか?」と逆取材に出た。9000万円アップの3億円との声に「それでお願いします」と少しだけ誇らしげにうなずいた。球団ではゴジラ以来となる8年目での大台到達。偉大な先人の背中を追った。

大満足にはほど遠いシーズンだった。39本塁打、113打点で2年連続でリーグ2冠を奪取した。球団では本塁打王&打点王の2年連続での2冠は王貞治以来44年ぶりの快挙も「正直、僕の中では優勝していないタイトルはうれしくない。もっとチームのためにできたんじゃないかとずっと考えています」と、自らを戒めた。

シーズンを戦い抜いたご褒美はやや控えめ? だった。「もともと車が好きなんですが、車はちょっといいかなってなってるんで。最近時計にもはまってきて、でも時計って高いし。そうですね…。ウルフギャングに行きます」と、高級ステーキハウスでのディナーにとどめた。高タンパク低糖質の“ビルダー食”で英気を養う。

ひっそりと紳士的な胸元を意識した。ビシッと決めた紺のネクタイを手に「これ、見えます? ヘアピンなんですよ。ネクタイピンの大事さを知ったんですけど持っていないので、ヘアピンにしました。何十本入りみたいなの、セブン-イレブンで買いました」と披露した。大金を手にしても独特の感性は健在。オカモトワールドは年々、深みを増していく。【為田聡史】

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