オリックス吉田正尚外野手(28)が22日、大阪・舞洲の球団施設で契約交渉に臨んだ。25年ぶりのリーグ制覇に貢献し、今季2億8000万円から1億2000万円アップとなる4億円プラス出来高でサイン。会見では、入団時から6年間つけた背番号「34」から「7」に変更することを発表した。

「あの、最初は51番を…。うそですよ(笑い)。34番は自分の中でも愛着があった。入団したときに、9番が確か空いていたんですけど、どうする? と。そのとき、ブライス・ハーパー選手やオルティス選手が34をつけていて、日本の野手で34も良いかなと」

オリックスの背番号7は16年の糸井嘉男(FAで阪神移籍)以来、空き番号となっており「もちろん、糸井先輩に連絡もして、喜んでくれました。(自分の)長女の誕生日が7月7日で、自分の生まれ月も7月。3+4=7とか、いろいろ考えましたよ」と白い歯を見せた。

吉田正は、今季途中の9月上旬に走塁で左太ももを痛めて全治6週間だったが「ポジションに穴をあけたくない」と3週間で戦列に戻った。10月上旬には死球を受けて右手首を骨折。全治2カ月と診断された。失意の中、栄養管理や8時間睡眠を徹底し1カ月後のCSファイナル初戦で復帰。「絶対にグラウンドに戻らないと」。その一心で、満身創痍(そうい)の体にムチを打ち、日本シリーズ初戦では劇的サヨナラ打を放ってみせた。

今オフは、チームメートの来田や佐野如らを連れ、沖縄で鍛錬を積む予定で“チーム吉田正”を形成する。28歳。自身だけでなく若手選手にも目を向け、みっちり鍛え上げる。常勝軍団の形成に、尽力する。(金額は推定)【真柴健】