杜(もり)の都に上陸したゴジラが、初日からかわいい爪痕を残した。楽天ドラフト2位の安田悠馬捕手(21=愛知大)が6日、仙台市内の犬鷲寮に入寮。丸刈り頭に似合わないスヌーピーのぬいぐるみを持参するなど、インパクト十分なキャラぶりで笑いを誘い、つかみは完璧だった。開幕1軍へ硬軟織り交ぜてアピールを続け、実力と人気を兼ねそろえたスターになる。

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“新ゴジラ”が、先制パンチに成功した。安田は他ルーキー組とともに車で寮に到着。入団会見時から続けている丸刈り頭でいきなり、スヌーピーのぬいぐるみの首根っこを右手でわしづかみしながら登場した。昔からスヌーピー好き。自宅にぬいぐるみがあった時期もあったが、プロ野球選手としてのスタートとして新たに“捕獲”してきた。

新しいぬいぐるみは「ケロッグ」と命名し、「仙台でのパートナーですね。毎日一緒に寝ます」と笑顔。自身の住まいとなる部屋に到着すると、窓から身を乗り出し、相棒を抱き締めた。趣味は散髪。髪形にもこだわるため、しばらく不要? とも思われるくしも持参した。苦手な寒さ対策として「筋トレして温めたいですね」。初日から愛されキャラぶりを存分に発揮した。

105キロの屈強ボディー。大学通算32本塁打をマークした左の大砲。豪快な打撃と、顔立ちもどことなく巨人、ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏に似ていることから、「ゴジラ」の愛称を持つ。安田の背番号も「55」。打撃フォームを参考にするほど、憧れの存在の背中を追う。日米で活躍したスラッガーのように、まずは開幕1軍入りへ向け、新人合同自主トレでは打撃でアピールをしていく。「バッティングに自信があるので、バッティングを見てほしい」と力強く語った。

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初志貫徹。プレーする舞台は変わっても、やるべきことは変わらない。「やっぱり強く振るということだけは、自分のスイングだけは貫いてやっていきたい」とフルスイングを誓った。プロの舞台でも大暴れへ-。杜の都のゴジラの物語が、いよいよ幕を開ける。【湯本勝大】