BIGBOSSの前でも堂々と「イッツ コウタイム!」。日本ハムのドラフト1位達孝太投手(17=天理)が9日、2軍本拠地の千葉・鎌ケ谷で始まった新人合同自主トレで、いきなり独自調整を披露した。アップなどを終えた後のキャッチボール。他の新人が始めても1人だけ、約10分間のストレッチを行った。

達 ルーティンみたいな感じです。今日は胸郭と胸椎が、いつもより少しだけ屈曲しにくかったので、そこを重点的にやりました。

高校時代から続ける日課で体をほぐし終わる頃に、他の選手はキャッチボール終了。そして達は、満を持してボールを投げ始めた。

視察に訪れた新庄監督も「芯を持って、やっていましたよ」と目を細めた一方で、現役時代は人知れず準備を済ませて人前に出ていた指揮官は冗談交じりで「もっと前に柔軟をしておけよ、とも思いましたけどね」とニヤリ。ただ、達の考えはブレない。

達 アップ前にやっても、自分に合ってないアップをやって(バランスが)崩れてしまうこともある。少し崩れた部分をキャッチボールの直前で(ストレッチで修正を)やると、さらに効果的になる感じです。(調子の)波が少なくなったと実感しています。

194センチの長身など恵まれた体格だからこそ、ケアには気を使ってきた。今では「朝起きた段階で、だいたい分かる」と小さな変化も察知可能。この日も事前にトレーナー陣の許可を得て普段の調整を貫いた。

BIGBOSSがオーラを放っても「周りの目は気にせずに自分のやるべきことをやりました」。新人合同自主トレ初日から超大物らしさ満点のスタートを切った。【木下大輔】