巨人菅野智之投手(32)が11日、沖縄・宮古島、伊良部島で行っている自主トレを公開した。リモート取材に応じ、調整の進捗(しんちょく)状況、コンディションについて手応えを示した。「手先足先、細かいところを重点的に。地味なトレーニングが多くて、体の連動性だったりとか、いかに投球動作につなげていくかというところだと思うので、そこを重点的にやっています」と説明した。

すでに遠投は90メートルまで距離を伸ばしている。2月1日からの宮崎キャンプ初日からブルペン入りも明言。「例年に比べたら仕上がりは早いと思っています」とうなずいた。

弟子入りを受け入れた阪神藤浪についても言及。軸足の動作を助言しつつも「やっぱりフィジカル的にも強いなと思いますし、彼はあまりケガとかで離脱とかないと思う。その中でも苦手な運動動作であったりとか、彼にとってこれが必要なんじゃないかなというのもちらほらあるので。彼と一緒にやることによって刺激を受けていますし、お互い高め合って良い関係性の中でできてると思います」と話した。

伝統の一戦に象徴されるライバル球団の投手との合同トレも野球仲間としての思いが勝った。「僕がこの短期間で何か教えて、変わるぐらいだったらもうとっくに変わってると思う。ただ、彼が僕に頭を下げてくれたっていうところに意味があると思いますし、僕も教えられる部分もあるので、そこに関しては一方的になってはいけないなと思いますね。同じ野球人としてお互い高めて行ければなとそういう気持ちだけです」と熱っぽく話した。

同時に藤浪の復活、さらなる飛躍にも背中を押した。「僕もここ数年良くないから何とも言えないですけど、苦しんでいるのは目に明らかだった。まさか今回こういう形で一緒に自主トレやるとは思ってなかったですけど、僕の中では元々できてたものがあるので、絶対できるようになるというか。懸念されている所はコントロールの部分だと思うので、そこに関しては、メンタルの部分であったり、技術的な部分、両方あると思う。僕は全然、何とかなるなと思ってました」と話した。

自身は大卒、社会人出身者では球団史上最多の8度目となる開幕投手を見据える。「普段通り、沖縄で1試合投げて、東京に帰って投げて、京セラで投げて、開幕に合わせたそういうふうになるんじゃないですかね」と大役を担う覚悟を示した。今季の目標として「チームとしては日本一しかないと思いますし、自分としても今までにないような、充実したシーズンにしたいと思っている。しっかり覚悟を持ってキャンプインできたらなと思います」と力を込めた。