独立リーグ北海道フロンティアリーグ(HFL)の美唄ブラックダイヤモンズは31日、新監督に元北照高校野球部監督の河上敬也氏(62)が就任すると発表した。この日、美唄市内で会見に臨んだ河上氏は「新しい世界に飛び込むことを光栄に思う。楽しみ。野球を通じて町を元気に明るくできたら。NPBに選手を送り出したいという思いもあるが、まずは地域から愛されるチームにしていきたい」と意気込みを口にした。

昨年12月に球団側からオファーが届き「年末年始で、いろいろ考えた。1月6日に球団代表の話を聞いて共鳴することがいっぱいあった。是非、やってみたいと思えた」と経緯を説明した。自身の使命については「地域の魅力となるような野球の目的と価値を再設計し地域の活性化を図る」「スポーツとしての垣根を越えたネットワークの構成」の2つを挙げた。

同氏は81年に母校の北照監督に就任し、91年夏に甲子園初出場。04~06年は、夏の甲子園で決勝に進出した駒大苫小牧の宿敵として道内でしのぎを削った。10、13年春のセンバツで8強入りするなど春夏計8度、甲子園に導き、NPBにもヤクルト西田、オリックス斎藤ら計12人(育成含む)を輩出し、同校野球部を北海道内屈指の強豪に育て上げた。15年3月に退任。16年3月から17年春まで約1年間は相生学院高(兵庫)の監督を務めていた。

HFLは22年スタート予定の新リーグ。昨季まで北海道ベースボールリーグ(HBL)に所属していた美唄、士別サムライブレイズ、石狩レッドフェニックスの3球団が同リーグを脱退し、新たなリーグで戦うことが既に発表されている。新リーグで争う士別には、中日、オリックスなどでプレーした、トニ・ブランコ氏(41)が選手兼監督として就任することが、決まっている。