阪神小幡竜平内野手(21)が、逆転の満塁ランニング本塁打を放って二遊間争いで1歩リードした。

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紅白戦初戦で突然巡ってきたチャンスを逃さなかった。5イニング制の予定が、投手の兼ね合いもあって6回表が発生。2点を追う白組は2死満塁とし、小幡が右腕小川の140キロ直球を中堅へ力強くはじき返した。打球は前進守備だった近本の頭上を越えた。「三塁までいった時にベンチから『いけいけ、いけいけ』と。大山さんの声がめっちゃ聞こえて。それでいきました」。スピードを緩めることなく本塁も駆け抜けた。負けたチームには「Death(デス)ノック優待券」が井上ヘッドコーチからプレゼントされるだけに、延長イニングで回避の一打となった。

「2番遊撃」で先発し、初回にも左腕伊藤将から左翼線へ二塁打を放っており2安打。高卒4年目の今季は明らかに打球が強くなっている。「しっかりスイングすることを意識している。このチャンスをしっかり生かせるように」。正遊撃手の中野が故障で出遅れ、糸原も新型コロナ陽性となる中、木浪らと二遊間を争う。矢野監督も「その気になってもらえたら。僕ですよとアピールしてくれるに越したことはない」と、さらなる小幡のアピールを期待した。【石橋隆雄】