新庄チルドレンが急成長だ。日本ハム万波中正外野手(21)が9日、ロッテとのオープン戦(鎌ケ谷)で3試合連続本塁打を放った。5回1死二、三塁で、やや体勢を崩されながらも持ち前のパワーで4号3ランを左翼へ運んだ。これでオープン戦は4本塁打、9打点で12球団トップ。プロ通算5本塁打ながら身体能力抜群のスターの原石が、BIGBOSSに磨かれて輝き始めた。

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あっけらかんと「見たことないですね」と言われてしまった。新庄監督の現役時代のプレーについて、聞いたときだった。監督就任後、多くの選手はYouTubeなどで調べていたが、万波は違った。昨年11月の秋季キャンプでは、BIGBOSSから身ぶり手ぶりを交えて守備を教わっていたが「しゃべっていないです。最初にあいさつしたくらい。あ、教わりました」と笑い飛ばしていた。

飾らない姿に、魅力が詰まっている。豪快なアーチを生み出しながら、等身大でシャイな一面も持つ21歳。家族の話になると、途端に頭をかいて照れてみせる。「そういうのは小っ恥ずかしいタイプなので…。あんまり腹割って、家族と話さないんです。家族でお酒を飲むとかも、もっと年を取ってからでいいかな」。猛スピードで開幕1軍へアピールしている今、大人の階段はゆっくりと上っている。【日本ハム担当 田中彩友美】