中日高橋宏斗投手(19)が、開幕ローテーションに前進した。教育リーグの阪神戦(鳴尾浜)に先発。5回3安打7奪三振無失点と好投した。

昨季のウエスタン・リーグ王者を沈黙させた。この日最速の152キロ直球に加え、カーブ、カットボールも効果的。中野に1安打、高山に2安打を許したが、7三振を奪った。それでも「5回で84球も投げているようじゃ、9回を投げられるペースじゃない。もう少し(球数を)抑えたかった。今日は粘れたがまだまだ」と反省が口をついた。

5回表の中日は、10人攻撃で5得点。インターバルの長さを実体験した。「難しかった。心の準備の仕方、(先頭打者への)入りが難しくなるので、意識を高く持って取り組んでいきたい」。反省の登板でも、新たな経験を手に入れた。

ローテ候補だった岡田が、オープン戦・阪神戦での5回3失点で1歩後退。10日に20年ドラフト1位右腕の開幕ローテ入り内々定を公表していた立浪監督は、好投を聞き「無失点というのが評価できる。投手がいなくなってきたので、十分可能性はある」と、評価をさらに高めた。

中京大中京(愛知)時代は19年秋の明治神宮大会を制するなど超高校級右腕として知られた高橋宏だが、昨年の1軍登板はなし。開幕ローテへの最終関門は、19日以降のオープン戦。「いろんな課題をつぶさないとそこのレベルにいけない。開幕してから、結果を残していかないといけない」と、1軍デビューへまずは関門を突破する。【伊東大介】