ヤクルト奥川恭伸投手(20)が、開幕前最後となる西武戦に先発し、5回を4安打1失点に抑えた。最速149キロの直球から107キロのカーブまで、球速差を駆使して6奪三振、無四球。「過去3回の登板よりも意図したボールを投げられた」。内定している本拠地開幕の29日巨人戦(神宮)へ向けて万全の仕上がりをアピールした。

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高度な投球技術を見せつけた。3回、先頭の西武源田に対し、まずは142キロ外角直球でストライク。2球目にこの日最も遅い107キロカーブをほぼ同じコースに制球し、簡単に追い込んだ。3球目のフォークはファウルとなったが、4球目には内角低めに120キロカーブ。対角線の配球と微妙な球速差でゆさぶり、最後は内角高めに147キロ直球で見逃し三振。「同じ曲がりでもスピードを変えたり、真っすぐでもスピードを変えたり。そういうところを今日はうまく出来たかな」とうなずいた。

キャンプから課題としていた変化球の精度も高まり、奪った6つの三振のうち3個が見逃し。高津監督も「結論から言うと非常に良かったですね。今日が一番コントロールできていたかな」と評価した。

開幕前ラスト登板を順調に終えた右腕は「いい形でオープン戦を終えることが出来た。まずは不安な気持ちで入るよりも良かったのかなと思います」。次はシーズン本番。昨季も多く経験した「中10日」で挑む。【鈴木正章】