「つなぎの広島」が3戦連続逆転勝利で、93年の開幕6連勝以来29年ぶりの開幕5連勝とした。5試合で本塁打はリーグ最少タイの1本も、総得点はリーグ最多の39点をたたきだしている。

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5回まで2安打と沈黙した打線が6回、阪神伊藤将に襲い掛かった。2死一、二塁から坂倉が一塁強襲の内野安打で同点。続く会沢は追い込まれながら外角球にうまくバットを合わせて右前に運び、勝ち越した。さらに前の打席で見逃し三振を喫した末包も、この打席は追い込まれながら低めの球に食らいついて遊撃中野の失策を誘った。

6-1の8回も、追い込まれた代打松山が内角の厳しい球をフェアゾーンに転がしたことで悪送球につながった(記録は三塁内野安打と三塁失策)。朝山打撃コーチは「追い込まれたら何とか粘って、前に飛ばそうと。三振したら、そこで終わりだけど、バットに当てれば相手がミスをすることもある。何かが起こる可能性を残すからと」と求めている。つなぐ意識はわずか22個というリーグ最少の三振数にも表れ、その粘りが相手のミスを呼んでいる。

リーグ初の開幕2戦連続2桁得点から、3試合連続逆転勝利と勢いは止まらない。佐々岡監督も「相手のミスにつけ込んで、というのもありましたし、本当にいい形でつながっていますね」と納得の勝利で、球団記録に並ぶ開幕6連勝に望みをつなげた。【前原淳】

▼広島の開幕5連勝は、93年に6連勝して以来29年ぶり。球団2位の好成績だ。同年は9月以降に失速し最下位に沈んだが、江藤が34本塁打でタイトルを獲得し、前田が3割1分7厘でセ4位に入るなど、若手が力をつけた年だった。

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