日体大が乱打戦を制し、2連勝。勝ち点1を挙げ、今季優勝へ向け幸先のいいスタートを切った。ドラフト上位候補の二刀流・矢沢宏太投手(4年=藤嶺藤沢)は4番DHで出場し、1本塁打を含む3打数3安打1打点で、主砲としての存在感を見せつけた。

4-3で迎えた7回裏、先頭の矢沢は「最初は変化球を意識してカウント3-1に。真っすぐはこないと思いツーシームを張っていた」と狙い通りの1球を振り抜き、大学通算5本目となる右越えソロ本塁打。貴重な1点をたたき出した。

前日、先発、4番で勝利に導き、この日は打撃に専念。朝4時に起きると、ゆっくりとお風呂に入りストレッチ。少々の体の張りも、矢沢にとってはなんのその。「投手なら、野手の流れなど考えなくてはいけないが、今日はすべての打席で集中ができた」と集中力でカバー。優勝がかかった試合でピンチになった場合、リリーフ登板は?の質問にも「投げるつもりです」と力強く答えた。

選球眼がさえた。初回に2死一塁から右前打、四球を挟み、5回には右前打。7回のソロ本塁打でとどめを刺した。「いいボールを打つ意識ができている。追い込まれても、当てる自信はある」と昨年からの成長をつかんでいる。

前日の4打数4安打に続き、7打数連続安打。「そんなにうまくはいかないと思う。狙いません。これからも状況に応じた打撃をしたいです」とクールに前を向いた。

<矢沢の打席結果>

【1回】2死二塁から右前打

【3回】無死二、三塁で四球

【5回】先頭で右前打

【7回】先頭で右越え本塁打

【8回】2死から申告敬遠

▽中日松永幸男スカウト部長 ボール球を振らずにしっかりとコンタクトしている。素直にバットが振れている。打てばヒットだから言うことないですね。