昨春の覇者・東北福祉大は、東北工大を11-0の7回コールドと圧倒。公式戦初出場で4番を任された荒木拓己外野手(2年=日大山形)が先制適時打を含む2安打1打点の活躍で勝利に貢献した。

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球春到来! 東北福祉大は昨秋、仙台大に敗れ準優勝。秋4連覇を阻まれた。その悔しさから半年。リーグ74回の優勝を誇る絶対王者が、春6連覇に向け絶好のスタートを切った。

初回から打者一巡の猛攻を見せた。1死一、三塁、荒木が左越え適時二塁打で口火を切ると、6番岩野楓磨外野手(4年=東海大札幌)から8番大井光来捕手(3年=鶴岡東)まで連続で打点を挙げ4-0。一気に試合の主導権を握った。荒木は「公式戦初ということもあって、めちゃくちゃ緊張しましたが、試合前になって、だんだんその緊張が楽しみに変わった。純粋に試合を楽しめました」と振り返った。「初球から積極的に振れる」自分の持ち味を存分に発揮した。

日大山形出身の荒木は、高校、大学の先輩である中野拓夢内野手(阪神)に憧れている。「日大山形がベスト4になった時からずっと見ています」。尊敬する先輩がいた東北福祉大で4番を任されたことに「素直にうれしいです」と胸の内を明かした。

チームとしても自身としても好スタートを切った春のリーグ戦。荒木は「今季は1敗もせずに全勝したい。目標の日本一に向け、まず仙台6大学から圧倒できるように。それに貢献できたらと思います」と意気込んだ。【濱本神威】