DeNAのルーキー梶原昂希外野手(22)が12日の巨人戦(沖縄セルラー那覇)で、プロデビュー戦でセ・リーグ新人初の4安打、本塁打を含む4安打は史上初だった。日差しの強い沖縄での虹をかけるようなプロ1号アーチは、生まれた時から定められていたようだった。

昂希(こうき)の名は、父幸喜(ゆきのぶ)さんの名前を音読みしたもの。祖父が父を命名しようとした際に「こうき」にするか「ゆきのぶ」とするかを迷ったことで、もう1つの候補が採用された。「こうき」に充てる漢字は、当初「虹希」が予定されていた。生まれた1999年(平11)9月11日。大分には虹がかかっていたからだ。字画を調べると梶原姓には「昂希」が合っていたので、変更された経緯がある。

野球経験がある父は184センチの長身で、小学4年で梶原が野球を始めた時は、金池少年野球団でコーチとして入団、指導してくれた。野球に詳しい顧問教諭が異動した上野ケ丘中でも、中学の部活では珍しいことだが、臨時コーチを務めていた。名前も技術も受け継いだ長男が、虹のようなアーチで恩を返した。【前DeNA担当=斎藤直樹】