えらいこっちゃ!阪神小川一平投手(24)が25日、右肘の張りのため出場登録選手を抹消された。27日の中日戦(甲子園)の先発を2日後に控え、投手練習中に異変があったとみられる。開幕から先発、中継ぎ、先発と2度の配置転換に応えてきた右腕がまさかの離脱。代役は秋山、村上らが有力とみられる。チームはここ9試合で4勝5敗と回復気配だけに、一丸で逆風を乗り切りたいところだ。

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登板2日前にまさかの出来事が起きた。小川は甲子園で午前から投手練習に参加。キャッチボールなど普段通りに調整を進めた。ただ、福原投手コーチと向かったブルペンからわずか5分前後でグラウンドに戻り、何事もなかったようにランニングに移った。練習終了から約2時間後、出場選手登録の抹消が公示され、球団は右肘の張りと発表した。

小川は開幕前は「先発第7の男」として中継ぎと両にらみで調整を進めた。その後、開幕投手の予定だった青柳が新型コロナ感染で離脱。先発ローテ再編により「ジョーカー」が、3年目で初めて開幕ローテ入りした。2試合に先発後、チーム事情から中継ぎに配置転換され、2試合に救援登板した。

ところが、13日の中日戦で伊藤将が新型コロナに感染し、急きょ代役で先発した。4回2/3を無失点と粘投。ここから再び先発ローテに戻り、前回20日のDeNA戦は自己最長7回を無失点と好投した。勝ち星は付かなかったが、矢野監督は「素晴らしかったね。今までの一平より成長してるというところはしっかり見えている」と絶賛していた。

チームのピンチで持ち場を替えながら、6試合で0勝2敗、防御率4・38。ただ、数字以上の内容、貢献が光った。19日には「(調整は)難しいですけど、自分の中で使っていただけるのはすごくうれしい」と前向きに捉えていたが…。

チームがヤクルト3連戦に勝ち越した直後、痛い知らせとなった。26日からは甲子園で中日3連戦。敵地では3タテを食らっている。ぽっかり空いた2戦目の先発の代役は、2軍で再調整中の秋山、先発すれば昨年8月以来となる村上らが有力となっている。この窮地、新たなジョーカーで乗り切るしかない。【三宅ひとみ】