ソフトバンクは天気を味方に付けられず、6回途中降雨コールドで敗れ、今季初の4連敗となった。1点差で落とし、藤本博史監督(58)は「悔しいね。ヒットはこっちの方が多いのにね。9回までやってたらね、何とかなっとったかも分からへん。でも天気には逆らえへんからね」と恨めしそうに天を仰いだ。

雨脚が強まった5回の攻撃が明暗を分けた。2点を追い、1死からグラシアルが中前打。中村晃が左翼線への安打で続いた。だが、三塁を狙った一塁走者グラシアルは、ぬかるんだグラウンドでスライディングが滑りすぎ、ベースを通過してまさかのタッチアウトとなった。

さらに柳町、上林、今宮が続いて5連打としたが、走者が足を取られスピードに乗れない「各駅停車」の進塁で、1点しか返せなかった。藤本監督も「5回の攻撃は見事やったけども、下が悪かったからね」と、思わず嘆いた。

1回から4回までも毎回得点圏に走者を進めながら、得点に至らず。結局9安打で5四球をもらっても、3戦連続2桁となる12残塁と攻めあぐねた。指揮官は「(天気も)頭に入れておかないとね。こうやって、コールドゲームになる可能性も始まったときから分かってるわけやからね。早いチャンスをものにしないと、こういう結果になりますよね」。最大9あった貯金は3まで減少。首位楽天に今季最大の4ゲーム差を付けられた。【山本大地】

○…好調の今宮が、今季7度目のマルチ安打をマークした。4回先頭で中前打。5回2死満塁は中前への適時打でチーム唯一の得点を挙げ「スリッピーな(滑りやすい)グラウンド状況なので、低い打球を打つイメージで打席に入りました。イメージ通りの打撃ができました」。打率はチームトップの3割1分4厘まで上昇してきた。

○…大関が、4月10日西武戦以来の先発で粘投した。試合前から降っていた雨の影響もあり、序盤から制球に苦戦。5回を5安打に4四死球を出しながら2失点と試合を作った。今季2敗目に「グラウンドコンディションのこともあり、先制点は絶対に与えたくなかった。チームに迷惑をかけてしまった」と厳しい表情だったが、藤本監督は「要所、要所で頑張った」と褒めた。

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