明大が、蒔田稔投手(3年=九州学院)の被安打3の9奪三振、116球での完封勝利で1勝1敗1分けとし、10日の第4戦に持ち込んだ。

蒔田は9回、先頭打者をフォークで空振り三振に仕留めガッツポーズ。続くドラフト候補の法大・斉藤大輝内野手(4年=横浜)はカウント0-2からのカットボールで見逃しの3球三振。最後の打者もフォークで空振り三振に切り、再び大きくガッツポーズを決めた。

第1戦にも先発し、6回1/3を102球で1失点。中1日での先発も「ケアも気持ちの面も、3戦目の準備をしていたので、それをしっかり出せたと思います」と話した。

自らつくったチャンスが、得点につながった。3回、先頭で11球粘っての左前打で出塁。1死満塁となり、上田希由翔(きゅうと)内野手(3年=愛知産大三河)が中前適時打を放ち2点を先制した。蒔田は「開幕前に2万4000円で自分で買ったバリー・ボンズモデルのバットで打てました」とにっこり。しかし第2打席で折ってしまい、田中武宏監督(61)が「チームであげます」とねぎらった。蒔田の熱投には「不器用な男だが、入学してきた時から1つずつ積み重ねて覚えてきた。よく頑張って投げてくれた」と評した。。

上田希由翔内野手(3年=愛知産大三河)(3回に適時打を放ち)「目の前で後輩(宗山)が(申告故意四球で)歩かされてなめられているなと感じた。絶対に打ってやろうという気持ちだった」

◆蒔田稔(まきた・みのる)2001年(平13)4月17日、熊本県八代市生まれ。八代二中から九州学院に進学。3年時はエースも県大会決勝で敗れ甲子園には届かず。明大では2年秋にリーグデビュー。特技は水泳。好きな言葉は「肥後もっこす」。178センチ、81キロ。右投げ右打ち。血液型A。