日本ハムの高卒2年目左腕・根本悠楓投手が、登板3試合目でプロ初勝利を挙げた。

勝利投手の権利がかかった5回は2安打と四球で1死満塁のピンチ。マウンドで武田投手コーチから「攻めていかないと、自分で勝ちの権利は得られないよ」と声を掛けられ、気合を入れ直した。ウォーカーを習得中のチェンジアップで左犠飛とし、続く吉川は143キロ直球で三ゴロ。5回5安打2失点で節目を飾った。初めてのお立ち台で「苫小牧中央高校出身の2年目の根本悠楓です。『ねもっちゃん』と呼んでください。将来的にはしっかり勝てる投手になりたいと思います」と初々しく笑った。

偉大な1勝を手にした。10代投手が巨人戦で初勝利を挙げるのは、パ・リーグ投手では初めての快挙となった。「巨人から初勝利できたのは良かった。自信になりました」。地元の白老町から駆けつけた両親らが見守る中、堂々とした姿を見せた。

勝利球は祖父母にプレゼントする。祖父勉さんと、祖母富士子さんはテレビ観戦。祖父とは風呂に入りながら、野球談議に花を咲かせたのが思い出の1つ。「じいちゃん、ばあちゃんは、すごい自分のことをかわいがってくれる。じいちゃんも野球好きなので(初勝利は)うれしい」と喜んだ。【田中彩友美】

▼19歳1カ月の根本がプロ初勝利。交流戦で巨人から白星を挙げた10代投手は21年6月9日宮城(オリックス)以来7人目で、日本ハムでは06年5月30日ダルビッシュ以来2人目。ダルビッシュや宮城ら過去6人は巨人戦で勝つ前にプロ初勝利をマーク。巨人戦でプロ初勝利を記録した10代投手は18年6月28日高橋昂(広島=19歳9カ月)以来となり、パ・リーグの投手では根本が初めて。

▽日本ハム武田投手コーチ(U15日本代表では投手コーチとして根本を指導)「マウンドに立った時のスイッチの入れ方は、あの若さですごいな、と思っていました。15歳の時から。本当に『5回、頑張れ』という気持ちでいました。見てる側が疲れるというか。自分が投げる時より疲れました(笑い)」

○…ルーキー上川畑がプロ初の3安打猛打賞をマークした。「2番遊撃」でスタメン出場し、第1打席から3打席連続安打。初回は先制点に絡み、4回は適時打。守備でも堅実なプレーで巨人3連戦の勝ち越しに貢献し、初めてのお立ち台へ。「岡山県出身のドラフト9位、上川畑大悟と申します。最初(ケガで)出遅れましたが、巻き返せるように頑張っていきます」と所信表明した。」

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