ヒーローは二塁ベース上で両手を挙げて喜んだ。3-3の8回1死満塁、ヤクルト内山壮真捕手がロッテ・ゲレーロから右中間を破る走者一掃の3点適時二塁打を放った。

カウント2-2と追い込まれていたが「球種は真っすぐ、スライダー。真っすぐ待ちでもスライダーには引っかかる」と腹をくくり、狙い通り154キロを捉えた。初回の3失点をひっくり返し、チームは6カード連続勝ち越し。交流戦首位タイに浮上した。

恩師に雄姿を見せたかった。所用で上京した母校・星稜の林前監督が来場。「なんとかヒット、打ちたいなと。活躍を目の前で見せられた」とほほを緩めた。ところが…林前監督はこの日のうちに石川に戻るため、観戦できたのは終電に間に合う7回の打席までだった。それでも十分、成長は伝わったはず。捕手らしく「初回は反省が多かった。次につなげたい」と言った。さらに活躍を届ける。

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